MixedRealityToolKit（以下MRTK）にはExamplesというデモサンプル集が含まれています。
Examplesを理解すればMRTKの機能の使い方を学習することやノンコーディングでのアプリ開発が可能になります。
今回は 前回に引き続きMRTK v2.2.０で実験的にリリースされたPulseShaderExamples 見ていきます。
前回まではPulseShaderの中のSpatialMappingで使用されるSR_Trangles Shaderを見ていました。
今回はHandTrianglesを見ていきます。
〇Mixed Reality Toolkit /HandTriangles Shader
このShederは、HoloLens 2のHandTrackingで表示させる手のオブジェクトに使用されるShaderになります。
PulseShaderExamples デモシーンに含まれる３つのSphereオブジェクトの中央のSphereのMaterialに使用されています。
SR_Trangles Shaderとの違いは、HandTriangles Shaderが適応されたオブジェクトではメッシュがただPulseとして表示されるのではなく、張り付き、はがれるような見た目でPulseが走ります。
〇HandTriangles Shader
HandTriangles Shaderのパラメータとその機能を見ていきます。
●Colors
Pulseの塗りつぶし、ラインの色、テクスチャの設定です。
・Intensity
カラーの発色の強さです。
値が高ければ高いほど強い発色を示します。
・Fill Color
メッシュの塗りつぶしの色です。
・Line Color
メッシュのアウトラインの色です。
・USE ALBEDO TEXTURE
Color Mapに設定したテクスチャを反映させるかの設定です。
このチェックボックスが有効の場合Color Mapに設定されたテクスチャの影響を受けます。
・Color Map
テクスチャを設定してPulseに変化をつけることができます。
テクスチャを反映させるためにはUSE ALBEDO TEXTUREのチェックボックスが有効化されている必要があります。
・Vary UV
Color Map に設定したテクスチャのUVマップを変えることができます。
・Vary Color
アウトラインも含めColorの彩度を変化します。
・Desaturated Intensity
彩色強度です。
Intensityと同じような機能ですが、こちらでは全体的な発色の強さというよりもPulseの塗りつぶしの先端、終端の彩度のようです。
今回は HandTriangles ShaderのColorを見ていきました。
Intensity、Vary Color、Vary UI、Desaturated Intensity と似たような機能が多く、ドキュメントもない中混同しますが、うまく使いこなせれば細かく多様な表現ができるでしょう。
次回はPulseを見ていきます。
