本日2020年1月26日は私がMicrosoft HoloLensと出会ってまる2年の記念日です。
本ブログではHoloLensを通して学んだこと、作ったものを残し忘備録としての側面もありますが、記事を見た方にHoloLensの素晴らしさやMixedReality、コミュニティの素晴らしさを発信したいとも思ってます。
本日はHoloLensとの時間の記事です。
○HoloLensとの出会い
2018年1月26日金曜日、東京を大寒波が襲った次の日でした。
寒波によって宅配が止まり宅配業者の大倉庫まで相棒を迎えに行きました。
HoloLensは普通のダンボールの中に化粧品よりも立派な箱、そしてその中にある湯たんぽ型ケースの中に本体が入っています。
寒さに耐えながらも興奮が収まらず、帰りの電車はしばらくの間逆方面に乗っていることに気が付かなかったくらいです。
○初めてのHoloLensアプリ
HoloLensの初期設定が終わり初めて起動したアプリは[RoboRide]です。
最初に体験した時の印象として残っているものは
・視野角が狭い
・鼻が痛い(HoloLens 1stは鼻で支えるため)
・本当にコントローラーなしで操作できることに驚き
・楽しい
この日の体験は今でも鮮明に思い出すことができます。
〇初めてのUnity
HoloRangerとしては珍しく(ほかにいたらぜひお話ししたい)私はHoloLensと関わるまで開発経験が一切ありませんでした。
Unityをインストールし、公式のチュートリアルを行うにもバージョンの違いなどでコードをコピペしてもエラーが大量に出て、そもそもUnityのことも何も知らなかったため[豆腐出し]と呼ばれるただのキューブをHoloLensで表示させるだけでもかなり苦労しました。
ビルドの方法も理解できておらず、HoloLensと出会ってからの半年はHoloLensがどういうものなのか、どういうことができるのかをリリースされているアプリを遊び勉強しました。
〇ガチラボ
ガチラボと呼ばれるのは、熊本のxRコミュニティ[KumaMCN]が開催しているガチ勢育成勉強会のことで、HoloLens実機は持っているものの開発ができない状態だった私がHoloLensの開発ツールである[MixedRealityToolkit]を初めて勉強したのはこのイベントです。
ノーコーディングでも基本的な開発ができるMRTKの使い方を知ってHoloLnesの開発をそれまで以上に本気で取り組みたいと思える時間でした。
〇MMD
ノーコーディングで基本的な開発ができるMRTKを使い始めても、オリジナルのアプリを作るためには知識も経験も不足していました。 そのような中自分にとっての最大の勉強がMMDでした。
MMDはMikuMikuDanceと呼ばれる有志が開発した3Dモデルを動かすツールです。
ニコニコ動画を中心に広がっている文化で、3Dモデルの配布なども行われています。 これらは個人で楽しむためのもので、商用利用などはできませんが、自分の好きなキャラクターの3Dモデルと曲のアニメーションデータがフリーで入手できたため、モチベーションが上がる勉強ができました。
私が最初に作成したHoloLensアプリはMMDモデルをHoloLensで見てダンスを楽しむというもので、自作したパーツはなく、MRTK、MMDで配布されている素材を組み合わせ作成することでハンズオンのような手軽さと、ひと工夫を加えるアイデア力が身に付きました。
〇VRoid
VRoid は2018年に最初のβ版がリリースされたキャラクター作成ツールです。
VRMというキャラクター3Dモデルのプラットフォームを用いています。MMDの文化に似ていますが、こちらはキャラクターの人格を守る側面が強く、作成したキャラクターの著作権は作者に与えられます。
MMDでキャラクターを動かすことに夢中になっていたためVRoidにもすぐに夢中になり、だんだん3Dモデル自体に興味を持ちました。
〇Blender
2018年11月HoloLensアプリを作るためには3Dモデルが必要と感じたためフリーで3Dモデルを作成できる汎用型ツールのBlenderを用いて3Dモデルを作成し始めました。
最初に作成したものはくまモンで、メッシュやボーン、マテリアルの基本的な学習ができました。
完成した3Dモデルは同じくVRoidで作成したキャラクターとUnityを用いてマージし、簡単にキャラクターモデルが作成できるものの差別化が難しいVRoidと複雑なモデルは難しいものの自由度が高いBlenderを用いたオリジナル3Dモデルの作品が完成しました。
〇DreamShineVRM
HoloRanger1年目の終盤である2018年12月、初めてstoreにリリースしたアプリケーションである[DreamShineVRM]の開発に取り掛かりました。
これは、MMD、VRoid、Blenderと3Dモデル製作ツールを触り、3Dキャラクターモデルを作ってきた私が、「3DキャラクターをHoloLensで自由に表示して、ポーズ付けることができればいいのに」と思ったことがきっかけでした。
C#言語を本気で勉強を始め、HoloRanger1年目の大みそかにアプリの基本的な形を作りました。
https://www.microsoft.com/en-us/p/dreamshinevrm/9p6hq1kwdh38?activetab=pivot:overviewtab
HoloLensと出会って1年目はUnityとは?3Dモデルとは?xRとは?ということを時間をかけて学べた年でした。
次回2年目の振り返りをします。