夜風のMixedReality

xRと出会って変わった人生と出会った技術を書き残すためのGeekなHoloRangerの居場所

HoloLens 2 ×Unity2019.3.9f1でアプリが正常に起動しない問題と解消法

HoloLens 2が届いて早速アプリケーションをデプロイしています。

Unity2019.3.9f1でデプロイ時に問題は発生したため今回はその現象と回避法をまとめます。

〇環境

・HoloLens 2

・MixedRealityToolkit v2.4.0

・Unity2019.3.9f1

〇発生した問題

www.youtube.com

applicationをビルド、デプロイして実機で起動したとき、アプリが正常に起動せず落ちる。

一見するとうまくデプロイできているようにも見えるので空プロジェクトにMRTKだけ入れたものをデプロイしても同様に動かない。

〇回避

Twitterで問題をつぶやいたところMRTKチームのSean Ongさんがリプライをくれました。

どうやらARMではなくARM64でビルドするとうまくいくようです。

また日本で活躍されているHoloRangerの先輩のDecocさんからイシューに上がっていると教えていただきました。

MRTKのリリースノートに既知の問題として挙がっていました。

microsoft.github.io

Unity 2019.3: ARM build architecture There is a known issue in Unity 2019.3 that causes errors when selecting ARM as the build architecture in Visual Studio. The recommended work around is to build for ARM64. If that is not an option, please disable Graphics Jobs in Edit > Project Settings > Player > Other Settings. For more information see Building and Deploying.

Project SettingsからPlayerの[OtherSettings]を選択します。

f:id:Holomoto-Sumire:20200705181205j:plain

OtherSettingsの中の[Graphics Jobs]のチェックを外し無効化します。

f:id:Holomoto-Sumire:20200705181330j:plain

以上が解消策のようにです。

この状態でビルド、デプロイします。

learn.unity.com

Graphics jobsはレンダリングに関する影響を最適化する設定のようです。

APIによって使用できるデバイスが決まっており、デフォルトでオフになっている場合が多いようですが、Unity2019.3.9f1では有効化されてしまっていることにより発生するようです。

これで問題が解決し正常にアプリが起動できるようになりました。

www.youtube.com