夜風のMixedReality

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Elastic System Examples ~MixedRealityToolkitExamplesを触ってみる。 その③ Transration Elastic

本日はMRTK Examples調査枠です。

前回に引き続き[Elastic System Examples]を調査していきます。

[Elastic System Examples]はばねのような弾性物体の物理シュミュレーションを見ることができます。

前回まででElastic Systemを機能させている[Elastic Manager]コンポーネントを調査しました。

〇Basic ObjectManipulator Integration

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〇VolumeElasticSystem

このオブジェクトではボリューム弾性(位置による弾性)が設定されています。

カップをつかんで移動することにより元の場所に戻ろうとする力が働いています。

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[Elastic Manager]コンポーネントでは[Manipulation types using elastic]の設定が[Move]に設定されています。

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これによって弾性シュミュレーションがMove(移動)で働く設定になります。

〇QuaternionElasticSystem

このマグカップにはクォータニオンのバネが付いていて、元の角度に回転にするような力が働くように設定されています。

ボリューム弾性のカップとは違い位置を移動することはできません。

代わりに傾きを与えることで元の傾きに戻ろうとするように働きます。

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[Elastic Manager]コンポーネントでは[Manipulation types using elastic]の設定が[Rotate]に設定されています。

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[Move]では[Transration Elastic Extent]という設定項目が表示されますが[Rotate]では[Rotation Elastic Extent]というどこまで回転させたらどれだけの力がかかるかが設定できます。

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〇Combined

このマグカップは、クォータニオン弾性システムとボリューム弾性システムの両方が設定されています。

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[Elastic Manager]コンポーネントでは[Manipulation types using elastic]では[Mixed]となっており[Move]、[Rotate]が設定されています。

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こちらでは[Transration Elastic Extent],[Rotation Elastic Extent]どちらも表示されており、それぞれの設定を行うことで移動、回転どちらの物理シュミュレーションも設定することができます。

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また、オブジェクトを移動させるために使用する[ObjectManipulator]では[Elastic System]の項目があり[Elastic Manager]コンポーネントと併用することで、弾性システムの任意の組み合わせと設定を同時に行うことができます。

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