夜風のMixedReality

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動く実物大クスィーガンダムを作る。 HoloLensのニアクリップ

本日は先日より取り組んでいるガンダム枠です。

redhologerbera.hatenablog.com

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〇実物大で動かす。

今回は実物大のクスィーガンダムを動かします。

Microsoft HoloLensのMixedReality空間ではHoloLensの視野角的な問題はあるとはいえ、非常に大きい3Dモデルを現実世界に配置することもできます。

とはいえ、視野角以上の大きさを持つ3Dオブジェクトを配置するという機会はそこまでなかったため今回調査を行いました。

 今回作成している型式番号RX-105 クスィーガンダムは26mというガンダムシリーズ最大級の大きさを持つ反面、ミノフスキークラフトと呼ばれる機能の搭載により大気圏内をマッハ2に近い速度で飛行することができるという設定があります。

 その際肩や背中のバインダーを展開し、フライトフォームと呼ばれる飛行形態に変形することができます。

 今回は遠くからフライトフォームで飛行しながら目の前に着陸するという動きを付けていきます。

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1000m先から10秒ほどで目の前に降りてきます。

アニメーションはBlenderで製作しています。 始め地面の高さを設定するためにCubeを配置しています。

ここで遠くのオブジェクトが描画されず、ある地点を超えると急に描画が行われる問題が発生しました。

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足の部分が描画されていない。

今回この問題を解消します。

〇HoloLensのカメラクリップ

Unityではユーザーが見る画像を[Camera]によって取得します。MRTKを導入しているプロジェクトの場合は[MixedRealityToolkit]オブジェクトによって管理されています。

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このカメラには視推台という概念が存在し、カメラに近い[Near clipping Plane]とカメラから遠い[Far clopping Plane]と呼ばれる二つの板があり、この間の領域にあるオブジェクトが描画されます。

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docs.unity3d.com

今回遠くのオブジェクトが描画されず、ある距離から描画が開始される問題はこの[Far clipping Plane]が関係しています。

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HoloLensの場合[MixedRealityToolkit]オブジェクトの[Profile]から[カメラ]タブを選択し[Far Clip]の値がこれに該当します。

この値を1000に設定しました。 

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これで遠くのオブジェクトも描画されるようになりました。

今回夜に撮ってしまったので後日明るい状態で再撮影したいです。

本日は以上です。