本日はドキュメントです。
以前本ブログでも紹介したHoloLens 2用アプリ[Ford GT40]アプリの開発裏話がドキュメントとして掲載されていたので読んでいきます。
〇Ford GT40とは?
HoloLens 2アプリ[Ford GT40]はル・マン24時間レースでフェラーリを打ち負かしたと呼ばれる伝説のレーシングカーFord GT40の魅力を簡単に体感することができるアプリです。
アプリは技術を学ぶエンジニアリング、見た目の美しさを見るデザイン、雨や夜間、様々な状況での走りを見るパフォーマンスで構成されています。
〇Ford GT40アプリ開発裏話
ドキュメントはこちらになります。
A single programmer worked with MRTK for Unreal and a design team to produce Ford GT40 for HoloLens 2 in under 3 months.
Ford GT40は3か月という期間で1人のプログラマーがデザインチームなどと協力して開発したそうです。
開発エンジンはUnityではなく[Unreal Engine]を使用しているとのことでUnreal用のMRTKを使用したようです。
Unreal用のMRTKが出る以前はC++で1からコーディングする必要があり、時間がかかっていましたがFord GT40の開発はMRTKを用いてプロトタイプ開発を従来の半分の時間で終わらせたようです。
〇Unrealで開発した理由
2020年にMicrosoftはクリエイティブプロダクションを行っているHappy Finish社に対し[Unreal Engine]でHoloLens2のアプリを開発しMRTKの魅力を伝えるアプリの開発を依頼したそうです。
Happy Finishに依頼した理由としてこの時点ですでに2つのUnrealEngineを使用したHoloLensアプリケーション開発実績があったためとあげられています。
具体的なシナリオはHappy Finish社に任されたようですがこの時点でMicrosoft側の要求が次の様になっていたそうです。
・ゲームではなく企業向けのシナリオ
・HoloLensのスタンドアロンのデモ(これにはクラウドなどの外部パワーを使用しないことが含まれています。)
・MRTKがサポートする様々な直感的なインタラクションを、シームレスで自然な体験として融合させること
三つ目ではMRTKの魅力に加えShaderなどの技術を伝えることも兼ねているようです。
この中で題材として選ばれたものがFord GT40であり、フォード社の協力を得たようです。
〇開発
開発自体は2020年5月7日に開始されたそうです。
本ブログではMRTKのHandTrianglesShaderの中身を読み解いていた時期になります。
GT40のハイポリゴンモデルを3週間かけ最適化を行ったそうです。これにはUVマッピング、テクスチャマップの再設定、テクスチャサイズの変更などが挙げられるようです。
続きはまた明日更新します。