本日はドキュメント枠です。
先日MRTKチームのYoon Parkさんが自身のブログでMRTKのプロジェクトのアップデートに関する最新の記事を投稿されました。
Yoonさんは2019年筆者がシアトルへ行きMicrosoft社でMRTKチームやAlex Kipmanとミーティングを行った際にとてもよくしていただいた方です。
OpenXRに関してなど非常に興味深い内容でしたので和訳し筆者の考えを添えてまとめていきます。
〇Updating MRTK Mixed Reality Project to OpenXR+Unity 2020: Periodic Table of the Elements for HoloLens 2
オリジナルの記事に関しては上のリンクで公開されています。
〇Periodic Table?
[Periodic Table]アプリは[MixedRealityDesignLab]で提供されているMRTKを使用した先進的なサンプルアプリです。
その名の通り元素周期表をMR空間で表示、立体的に学ぶことができます。
元々はHoloLens 1st時代にリリースされ、現在ではHoloLens 2のEyeTrackingやHandTrackingに対応するようなアップデートが施されています。
Microsoft Storeおよび以下のGitHubリポジトリで提供されています。
〇OpenXR
OpenXR is an open royalty-free API standard from Khronos, providing engines with native access to a range of devices across the mixed reality spectrum. With >OpenXR, you can build experiences that target multiple platforms.
OpenXRはロイヤルティーフリーで提供されるAPI規格でxRを実現する多々のデバイスへのネイティブアクセスを可能にします。
MRTKではバージョン2.7以降で正式にOpenXRをサポートしています。
Unityでは2020.2以降でOpenXRをサポートしていますが、現時点でUnity2020.3.8以上が推奨されています。
〇MRTKをアップグレードしてOpenXRに対応させる。
Unity2021.2以降では従来のxRSDKはサポートされなくなり、OpenXRが唯一のAPIとなります。記事ではMRTKをアップグレードし、OpenXRに対応させる事例を挙げています。
注意事項としてバックアップを取ることが強く推奨されています。
〇周期表プロジェクトを取得する。
記事を読み進める前に自身のローカル環境へ周期表プロジェクトをCloneします。
①GitHubページからプロジェクトをクローンします。
$ git clone https://github.com/microsoft/MRDL_Unity_PeriodicTable.git
②masterブランチではUnityのバージョンは2019.3になっています。
③リモートブランチに[MRTKv272_Unity2020_OpenXR]のブランチがあります。
④GitBashで以下のコマンドを実行します。
$ git fetch origin MRTKv272_Unity2020_OpenXR
⑤ブランチを切り替えます。
$ git checkout MRTKv272_Unity2020_OpenXR
⑥UnityHubでプロジェクトを開きます。この際Unity2020.3.8にdefaultの設定がなっています。
以上でプロジェクトの導入が完了しました。
次回以降Yoonさんの続きの記事を追っていきます。