本日は実験枠です。
昨日HoloLensの移動環境モードを有効にしました。今回は実践編です。
〇移動環境モードとは?
Microsoft HoloLensでは周囲の空間をスキャンするSpatial Awarenessと6Dofの加速度センサーを使用してSLAMを実現しています。
これによって非常に正確な自己位置推定を行っていますが、反面いくつかの環境上での問題もあります。
そのうちの一つに乗り物など揺れが生じる環境内ではうまくトラッキングができないという問題があります。
今回はこのような問題で従来使用することが難しいとされていた船舶上での使用を可能とするためのモードが提供されました。
〇移動環境モードを有効にする。
移動環境モードはデバイスポータルから有効にできます。
〇電車内で移動環境モードを試す。
今回は環境として電車を選びました。
筆者は以前にも山手線で実験を行っていたため比較もできました。
移動環境モード適応前の状態では次のようになります。
移動環境モード適応前では発車、停車時の加減速でホログラムが飛び、TrackingLostをしていることがわかります。
また、ホログラム安定時でも移動しようとする際にホログラムが小刻みに揺れ動いたり、不安定であることがわかります。
しかし移動環境モード適応後はホログラムの不安定さは見られなくなりました。
移動環境モード適応中は静的環境下での動作に支障が出る可能性がありますが、HoloLensの活動範囲を広げることができるという意味でとても素晴らしい機能です。