本日はイベント登壇枠です。
○XRMTGとは?
毎月1回第三水曜日に行われるオンラインイベントです。
関西のXRコミュニティ大阪駆動開発を中心に北海道のXRコミュニティDoMCNや福岡のコミュニティなどが合同で行っています。
XRMTGは少人数で緩くxRに関する知見を共有するイベントで2時間ほどで毎回4名ほどが登壇しています。
筆者も準レギュラー並みの頻度で登壇させていただいています。
○今月のHoloニュース
山路さんによる毎回おなじみの一か月の間のxRに関する出来事の共有発表です。
○Trimble HoloTintが日本上陸
HoloLens 2の屋外での使用においてホログラムが見えにくくなる問題がありましたが、これを解消するバイザー型アクセサリが日本でも発売されました。
価格は4万円と少し高額ですが、屋外での業務利用などには使用できそうです。
○HoloLens 2を使用したいけばなのライブパフォーマンスレポート
Microsoftの記事としてHoloLens 2を使用した生け花のパフォーマンスに関しての記事が前後編で公開されました。
○Magic Leap 2の一般販売と価格の発表
Magic Leap はHoloLensと並ぶMRを代表するデバイスです。
Magic Leap 2はMagic Leapの後継機で、22年9月に約46万円ほどで販売されるようです。
○MovingPlatformModeを完全に理解する
今回は以前本ブログでも読み解いたMRDevDaysのMovingPlatformModeに関する情報を改めてイベントの場で発表しました。
○MRDevDaysとは?
MRDevDaysはMicrosoft社によって行われた世界最大規模のHoloLensイベントです。
今年は6月の頭に行われました。
○MovingPlatformModeとは?
MovingPlatformModeはMovingPlatform(移動環境)で安定したHoloLensのトラッキングを行うためのモードです。
移動環境とは、車や船、飛行機といった乗り物やビルの高層階など常に揺れが伴う環境を指します。
従来このような環境ではホログラムの位置や挙動が安定しない、最悪常にオブジェクトがロストしてしまい、HoloLensが全く体験できないということがありました。
MovingPlatformModeを有効にするとほとんどの環境で、HoloLensの仕様ができるようになるモードです。
有効化することで、飛行機の離着陸のような衝撃のある環境でもオブジェクトがロストせずにHoloLensを使用できるようになります。
○HoloLens のSLAM
SLAMとは自己位置推定、つまりいまHoloLensが空間内のどこにいて、どの向きを向いているのか?という情報になります。
HoloLensは前面に取り付けられた環境カメラと加速度センサー(IMU)によって得た情報を組み合わせることで非常に高い精度を実現しています。
○移動環境での問題
移動環境では前述の二つのセンサーのうち、片方は移動を検知しているのに、もう片方は移動していないと判断するという状態が発生することがあります。
これによってHoloLensの処理が混乱し、空間を認識できなくなることがあります。
この原理は実際の人間の船酔いなどの酔いに似ています。
○MPMでおこなっていること
MPMが有効になっている場合20秒間隔ごとにDownDirecitonと呼ばれる値が計算されています。
このDownDirecitonは下向き方向という意味ですが、通常はIMUで計測された重力方向が指定されています。
しかし、移動環境では重力の方向=実際の下向きとならないことがあります。
このため重力方向と切り離して新たにDownDirectionと呼ばれる下向き方向を取得しています。
このDownDirectionは手動で設定することもでき、主導の場合例えば寝ながらHoloLensの仕様などが可能になります。
MPMを使用することで新たにHoloLensが活用できる環境が広がりました。
本日は以上です・