MixedRealityToolKit(以下MRTK)にはExamplesというデモサンプル集が含まれています。
Examplesを理解すればMRTKの機能の使い方を学習することやノンコーディングでのアプリ開発が可能になります。
前回から UX/Lines/LineExamplesを見ています。
前回の記事はこちら
〇Ellipse Data Providerを見てみる
前回Ellipseオブジェクトをざっと見ました。
EllipseオブジェクトにはEllipseDataProvider.、MixedRealityLineRangerer、LineRandererがアタッチされています。
EllipseDataProviderはラインの造形、MixedRealityLineRangererはラインの色などの見た目を設定してLineRandererに情報を渡しラインを描画しています。
まずEllipseDataProviderを見ていきます。
●Editor Setiings
UnityのScene上で直感的に操作できる機能の表示に関する設定です。
・Draw Line Rotations
有効化することでLineの制御点の法線が矢印として表示されます。
Rotation Arrow Lengthの値を大きくすることで矢印が大きくなります。 これはラインのねじれ等を確認することができます。
●BasicSettings
・Transform Mode
UseTransformとUse Matrixが選択できます。
UseTransformはパフォーマンスコストがかかりますが、ラインが無効になっている状態でも機能します。
UseMatrixではコストは低い分常にラインがアクティブな必要があります。
・Custom Line Transform
ラインのTransformをほかのオブジェクトに対応することができます。
設定しない場合このオブジェクトのTransformを使用します。
・Line Start Clamp
Line描画の始点になります。
・Line End Clamp
Line描画の終点になります。
・Loops
有効化するとLineの始点と終点がつながり、リングのようなLineが形成されます。
●RotationSettings
・RotationMode
回転のモードです。 VelocityとRelative To Originが選べます。 Editor SettingsのDraw Line Rotationsを有効化することでRotationModeを可視化できます。
・Flip Up Vector
線に沿った回転の際にVectorを反転します。
・Origin Offset
Rotation ModeがRelative To Originの場合に角座標成分ごとにRotationのオフセット(大きさ)を設定します。
XWing Fighter Flight Training LineExamples Universal Windows Platform Unity 2019 2 6f1 DX11
・Velocity Search Range
Rotation ModeがVelocityの場合の設定です。
値を変えてみると書く成分のRotationが変わることが確認できます。
XWing Fighter Flight Training LineExamples Universal Windows Platform Unity 2019 2 6f1 DX11
・Manual Up Vectors / Manual Up Vector Blend
手動で制御できる制御点です。
減らすことや増やすことができます。
キャラクターモデル等で使われるIKのように制御点の座標を決め、Manual Up Vector Blendでどれくらい影響を受けるのかを設定することができます。
Normarize Upを選択することで正規化を行うことも可能です。
●Distortion Settings
・EllipseSettings/Radius
楕円の大きさです。 X=Yのとききれいな真円となります。