夜風のMixedReality

xRと出会って変わった人生と出会った技術を書き残すためのGeekなHoloRangerの居場所

Oculus LinkでXRPluginManagementのUnityデバッグができない問題の解消

本日はUnity枠です。

2019年に登場したスタンドアロンVRバイスOculus QuestはOculus Linkと呼ばれる機能によってPCVRとして使用することができます。

これを使用してUnityでビルド前に実機の様子をシュミュレーションすることができますが、今回問題が発生したためトラブルーシューティングとして記事にします。

〇Oculus Linkとは?

OculusQuestが登場する以前はVRはPCに接続してハイスペックなGPUなどのマシンパワーを使用して体験を行うものでした。

OculusQuestの前世代機OculusGoが登場して、外部PCを必要としないモビリティと、その性能で非常に高い人気を得ました。

しかしスタンドアローンVRの場合どうしてもできることが限られてしまいます。 Oculus LinkはOculus QuestをPCに接続し、PC VRとして使用できる機能で、これにより従来のPCVR専用アプリもQuestを用いて体験できるようになりました。

www.oculus.com

また、Unityでの開発時でもLinkを使用することで非常にスムーズにデバッグが行えるようになりました。

〇環境

今回は次の環境で問題が発生しました。

・Windows10 PC

・Unity 2019.4.18f1(LTS)

・Oculus Integration

・Universal RenderingPipeline(URP)

今回はOculus QuestでURPを使用するためにXR Plugin managementを使用したことで発生しました。

〇発生した問題

通常Oculus Integrationを導入したプロジェクトの場合、Oculus Quest を接続しLinkを使用することでUnityエディタ実行時にOculus Quest側のディスプレイに結果が描画されます。

この場合Linkの画面からはUnityのロゴ画面が表示され、暗転ののちUnityのシーンに入ります。

しかし今回Unityのロゴ画面すら表示されず、そもそもLinkがUnity側で認識されず、デバッグができないという問題が発生しました。

〇原因と解消

今回Legacy XRではなくXR PluginManagementを使用しました。

[XR PluginManagement]を導入する際に[ProjectSettings]、[XR PluginManagement]のDesktop側の[Oculus]のチェックボックスが外れることがあるようです。

[Oculus]にチェックを入れることでDesktop側でOculusが有効になりLinkを認識するようになります。

f:id:Holomoto-Sumire:20210216192134j:plain
Android側の設定ではOculusが有効

f:id:Holomoto-Sumire:20210216192249j:plain
Desktop側の設定ではOculusが無効