本日はアクセシビリティ枠です。
以前より筆者が構想していたプロジェクトを実現するために書き残していきます。
〇点字
筆者は以前指文字をテーマとしたHoloLensアプリを開発しました。
指文字とは主に音を使用したコミュニケーションに壁を抱える人が使用する視覚化言語です。
視覚化言語というように目で見て意思をかわすことができます。
視覚化言語の有名な例としては手話がありますが、一つの動作で一つの意味を持つ単語である手話に対して、一つの動作で一つの文字を示すのが指文字です。
指文字の単体の動作では一つの文字しか表すことができませんが、無数に存在する単語を学ぶよりもまずはアルファベットを学びたいと思い実装しました。
また、筆者の友人に詳しい方はいるとはいえ筆者自身素人のため、まずは指文字を学ぶべきだと考えました。
話がそれてしまいましたが、点字は触覚化言語です。
基本的に6つの点で一つの文字を示し、触ることで文字を読むことができます。
一般的には視覚的な困難を抱える人が使用することが多いですが、指文字よりも日常に溢れ、例えばビールなどの缶のタブ付近にはお酒という展示があります。
〇点字入力
点字自体は小学校の教科書で学ぶことですが、筆者自身は「文字を読むため」のものであると捉えていました。
しかし近年になり点字入力というアクセシビリティを知りました。
従来点字を打つタイプライター(パーキンスブレーラー)も存在が存在しました。
ここから現在のApple製品ではアクセシビリティの観点から点字入力に対応しており、ユーザーは両手でデバイスがそとを向くように持ち、親指と小指を除く6本の指で入力を行います。
こちらのXの投稿の例では点字入力を使用して非常に高速に文字を入力している事例を確認できます。
点字について教えてくれた筆者の友人曰く「点字を使うような人は基本的に画面見てないから画面見なくても問題なくて、むしろ打ちやすいようなデザインになっている」らしく、アップルの非常に優れたアクセシビリティを感じます。
点字入力機能自体はアクセシビリティからvoiceOverの設定の中でオンにできます。 つまりどのiPhone、iPadでも使用できるということになります。
〇XRと点字
XRデバイスは普及していますが、入力系に課題があります。
筆者もHoloLensを長く日常で使用していますが、最近になってキーボードを使用するようになるまでは文字入力の作業に苦痛を感じていました。
苦痛を感じる点は、HoloLensやQuestなどハンドトラッキングを使用しているデバイスのダイレクトタップ(直接触る)タイプのキーボード入力の場合基本的に両手人差し指のみ使用可能です。 また、空中をつつくように触るため感覚のフィードバックがありません。
このため誤入力が多いことに加え、空中の一点を常に触るため疲れやすいです。
これがXRの現状の入力問題です。
Bluetoothキーボードを使用することやVRデバイスではコントローラーを使用してバイブレーションなどで疑似的にフィードバックを行うことはできますが、外部デバイスを使用することでハンズフリーや現実の場所にとらわれないというXR体験を損なう場合があります。
このためウェアラブルかつハンズフリーでありながら物理フィードバックがある入力方法が必要です。
前例としては指輪型デバイスがありますが、こちらは非常に扱いづらいという点が問題でした。
筆者が考えているアイデアはXRデバイスの入力のニュースタンダードとして点字を利用できないかということです。
点字は6点で基本の文字を再現できます。 つまり従来よりもより省スペースで物理フィードバックがありながら従来同様スクリーンを物理的にタップする形で入力できる可能性があります。
このアイデアを実現するためにもまずは筆者自身が点字入力をできるようになる必要があります。
このためにも次回はどのような点字の学習手段があるかをまとめていきます。
〇参考