夜風のMixedReality

xRと出会って変わった人生と出会った技術を書き残すためのGeekなHoloRangerの居場所

MagicLeap2のサンプルアプリケーションを試す。SpatialAudio

本日は久々のMagicLeap枠です。

先日また一時的とはいえML2を触れる機会がやってきたため約半年ぶりにML2を触っています。

半年前の段階では早期購入で輸入していたデバイスということもあり、開発環境もすべてがベータ版で不安定でしたが、SDKの拡充にUnity側もベータ版ではなく正式なLTSの登場と開発環境も整っているように感じます。

今回はその中でML2公式が出している空間音響のデモアプリを試してみました。

〇空間音響

 空間音響とはその名の通り、音響システムのことで、多くのxRデバイスで搭載されている機能です。

 我々がいる実世界では全方位から様々な音がしており、人は視界に音源が入っていなかったとしても直感的にどの方向からどのくらいの距離に音源があるのかというのを判別することができます。

 例えば救急車が近づいている場合・救急車が近くにいるということに気が付く。・近づいているのか離れているのかを理解する この二つを行っています。

 このように3次元空間内で複数のスピーカーにより音の指向性、オブジェクトとの距離による減衰率を再現することでxRデバイスで現実同様に音を知覚する仕組みを空間音響と呼んでいます。

〇アプリ

デモアプリはML2公式サイトのダウンロードからapkを入手することができます。

ml2-developer.magicleap.com

ADBやSideQuestを使用することでインストールを行うことができます。

youtu.be

デモでは日本語と英語が最初から用意されており、バーチャル上のアテンドが説明を行ってくれます。

最初はオンライン会議のように2Dのウィンドウで複数名が同時に会話をします。

SpatialAudioの特性を説明するためにあえてButUXを行って聞き取りづらさを説明しています。

やがて3Dアバターとして空間に5名が並びSpatialAudioが有効な状態で同時に別々の会話をして聞き取りやすさの改善を見せます。

次に距離に関して1名が離れた距離から後ろを向いて話したりなど音の変化を見せます。

最後に視界に入っていないオブジェクトへ注意を向ける例として実際の開発でどのように使用されているのかを説明しています。

3分程度のデモですがここまでわかりやすくまとまっているデモはHoloLensでもQuestでもそこまでなかったため非常に素晴らしいデモと感じました。