本日はMRGT枠です。
※本ブログでは正式リリースではないMRGTの最新版を使用しています。本記事公開現在ではMRGTのリリース最新バージョンはv0.4になります。開発中のバージョンのため正式リリースバージョンと差異がある可能性があります。
〇MxedRealityGprahicsTools(MRGT)とは?
MixedRealityToolkitGraphicsTools(MRGT)はMicrosoftによって提供されているMixedRealityアプリ向けのUnitySDKであるMixedRealityToolkit3(MRTK3)の一つでグラフィックを担っています。
xRデバイスでのパフォーマンスを維持したグラフィックをコンセプトに開発されているため、例えばxRデバイスの開発でよく発生するトラブルである片目が描画されないといったトラブルが発生しない作りであるとともに、Unity開発で役立つ数多くのツールが同梱されています。
〇拡大鏡機能
前回はHoloLens実機上で実行した際に上下が反転するという問題が発生していました。
23年の年明けすぐにサンプルシーンが更新されましたので改めて実機で試していきます。
〇新しいMagniferサンプルの入手
MRGTはOSSで開発が進められており、定期的にリリースバージョンとしてMixedRealityFeatureToolsなどで使用できるように提供されます。
現在のところMRGTの正式リリース版はv0.4であり、拡大鏡機能は搭載されていません。
開発段階の最新packageを使用するためには次の手段があります。
MRGT導入後UntiyのPackageManagerからMRTK GraphicsToolsを選択することで使用可能なSampleの中にMagnifer(Experimental)があります。
1月の更新によって視力測定などに使用されそうなUIと3Dの小屋にオブジェクトがアップデートしています。
拡大鏡機能を正しく使用するためにはURPの設定からOpaqueTextureにチェックを入れ有効化する必要があります。
ヒエラルキーウィンドウ上ではFlyCameraオブジェクトがカメラコンポーネントとなっており、子オブジェクトにMagnifierオブジェクトがあり、このオブジェクトが拡大鏡機能であるMagnifierの管理を行っています。
MagnifierManagerが管理コンポーネントに当たり、Magnificationのスライダーパラメータにより拡大率が変わります。
〇HoloLensへのビルド
今回はMRTKv2.8を使用していきます。
上部ワールドメニューからMixedReality→_Toolkit→Add to Scene and Congigureを選択します。
これによってFlyCameraがMixedRealityデバイス用のカメラになります。
MRTKのプロファイラーは任意のものを使用してください。筆者の場合OpenXRのプロファイルを使用しています。
これによってエディタ上でのシュミレーションシステムがMRTKで行えるようになったので重複を避けるためにEventSystemを非表示もしくは削除します。
最後にXROriginオブジェクトの座標を原点に移動させます。
以上で準備が完了しました。
〇実機で確認
実機で動かすことができました。
しかしながらやはり上下が反転してしまっているようです。