本日はMixedRealityToolkit GraphicsTools(MRGT)の環境導入方法をまとめていきます。
〇HoloLens 2022年アドベントカレンダー
HoloLens 2022年アドベントカレンダーはQiita上で私の師であるがち本さんが開催している企画です。
クリスマスまで毎日記事を埋めていくことが目的で本日は19日目の記事になります。
〇MRGTとは?
MRGTことMRTK GraphicsToolsはMicrosoftによって開発、提供されているオープンソースのHoloLensをはじめとするxRデバイス向け開発ツールであるMixedRealityToolkit(MRTK)の最新世代であるMRTK3で提供されるパッケージの一つです。
MRKT3ではインプット回り、UI周りなど機能ごとにここに分かれて提供されるようになっています。
MRGTはグラフィック周りの機能に集中して提供されています。
現在v0.4.0が最新版になりプレビューとして提供されているMRTK3の中で唯一プレビューとしてではなく正式にリリースされているパッケージになります。
Unity2022以降のバージョンがサポートされており、導入するためには主に以下の方法があります。
〇MixedRealityFeatureToolsを使用した方法
MixedRealityFeatureToolsはMicrosoftから提供されているUnity向けのMixedRealityアプリ開発パッケージ管理ツールです。
MRGTを含めたMRTK3のみならずMRTKv2やOpenXRPlugin、AzureのMixedRealityサービスのSDKと様々なMRがらみのパッケージを一括導入、確認、場合によっては削除が可能なツールです。
この方法ではすでにリリースされているバージョンが入手できます。
〇GitHubを使用した開発最新版パッケージの入手
前述のMixedRealityFeatureToolsではリリースされているバージョンのみが入手できます。
MRGTでは、日々アップデートが行われており機能の追加・改善、UIの変更など多くの真価があります。筆者もわずかながら貢献しています。
特にメインのシェーダーであるGraphicsToolsStandardシェーダーはv0.4と開発最新版では機能が大きく異なります。
この方法の場合正式にリリースされているバージョンではないのでバグが残っている可能性があります。
MRGTの場合グラフィック機能にほぼ限定されているためアプリの中でクラッシュさせてしまうことのような進行不能系のバグは発生することが考えにくいですが、例えばパフォーマンスの影響などは発生することが可能性としてあります。
またドキュメントが追い付いていないことも多くその点を理解したうえでこちらの方法を試してください。
①GitHub経由でパッケージを導入するためには導入したいUnityプロジェクトのPackageManagerを開き[+]アイコンからAdd Package from git urlを選択します。
②以下のURLを入力します。
https://github.com/microsoft/MixedReality-GraphicsTools-Unity.git?path=/com.microsoft.mrtk.graphicstools.unity
これは次の公式のMRGTプロジェクトのmainブランチを指定してパッケージをインポートする方法になります。
ここで?path=/com.microsoft.mrtk.graphicstools.unityを指定することでブランチ直下から一つ階層を下ったcom.microsoft.mrtk.graphicstools.unityの中にあるpackage.jsonを指定してUnityのパッケージとしてインポートしています。
これによって最新版のMRGTを使用することができます。
本日は以上です。