HoloLensの開発ツールであるMixedRealityToolkitではサンプルとして配置するだけで使用できるボタンやスライダーなど数多くのUIが同梱されています。
開発者はプレファブとして提供されているこれらをシーンに配置し、Eventを指定するだけでUIとして機能します。
ここではBlenderを用いてSF映画や近未来を描いたアニメ作品に登場するようなFUI(Fictional User Interface)を基にHoloLens用のオリジナルデザインのUIボードを作ります。
今回は第9回目です。
前回までは8回は第一弾としてボタンを作成しました。
今回からは実際にアニメの中に出てくるFUIがHoloLensのMixedReality世界でどのような振る舞いを見せるのかを調査する意味でもアニメの中のFUIをまねながらオリジナルのUIボードを作成します。
今回まねるFUIは『機動戦士ガンダムUC』に登場するモビルスーツ(MS)のコックピットのメインディスプレイのFUIです。
2010年から2014年の間でOVA(長編アニメ)7本が作られたガンダムUCの作中には、魅力的なモニターグラフィカルやインフォグラフィックなど多くのFUIが登場します。
〇FUIのデザインを読み解く
一見複雑に見えますが仕組みはシンプルで、サイドの]字型のボタンで弾薬などの武器や敵味方識別情報(IFF)などのナビゲージョン、ダメージコントロールなどの機体情報を切り替えているようです。
左側のパネルを見てみると[Memu][Navigation][Communicate]などが並んでいます。
タッチパネルにもなっておりパイロットによって指で操作することもできますが[Scroll Up][Scroll Down]があるためスワイプのような動作だけでなくワンタッチでの動作にも対応しているようです。
一つの選択の動作に複数のUIが用意されていることでより正確に情報を得ることができ、ほんのわずかなミスが命につながるパイロットにとって非常に優しいUIとなっていると推察できます。(もしかしたら視線認識や音声認識などの方法も用意されているのかもしれません)
また、ディスプレイ下部には物理ボタンもあり、こちらでもディスプレイの操作を行うことができるかもしれません。
〇Blenderでモデリング準備
Blenderの上部タブ[追加]から[画像][背景]と選択し、下絵となる画像を選択します。
下絵は[Empty]という名前で生成されます。[コンテキスト]から[アルファを使用]にチェックを入れ有効化して[透過]の値を下げます。
これによって透過率を持った下絵を使うことができます。