HoloLensの開発ツールであるMixedRealityToolkitではサンプルとして配置するだけで使用できるボタンやスライダーなど数多くのUIが同梱されています。
開発者はプレファブとして提供されているこれらをシーンに配置し、Eventを指定するだけでUIとして機能します。
ここではBlenderを用いてSF映画や近未来を描いたアニメ作品に登場するようなFUI(Fictional User Interface)を基にHoloLens用のオリジナルデザインのUIボードを作ります。
今回はシリーズ第12回目です。
シリーズ2~8回は第一弾としてボタンを作成しました。
9回から実際にアニメの中に出てくるFUIがHoloLensのMixedReality世界でどのような振る舞いを見せるのかを調査する意味でもアニメの中のFUIをまねながらオリジナルのUIボードを作成しています。
〇Unityへインポート
Blenderで書き出したFBXファイルをUnityの[Project]ウィンドウにドラッグ&ドラッグします。
インポートできたFBXのプレファブから[Inspector]ウィンドウを開き、[Extract Materials]を選択してマテリアルを書き出します。(一度マテリアルを書き出した場合二回目は画像のように選択できなくなります。)
〇マテリアルの編集
プレファブを[Hierarchy]ウィンドウにドラック&ドロップします。シーンに配置されたオブジェクトを見ながらマテリアルを編集していきます。
次に書き出されたMaterialのShaderを[MRTK StandardShader]に変更します。
●サイドのパネルのマテリアル
サイドのパネルは次のようなマテリアルを適応しました。
使用したテクスチャは前回のボタンで使用した次のものです。
今回はUV展開を行っていないメッシュのため[Triplanar Mapping]と[Local Space]を使用しています。
アクセントとしてメッシュの一部を別のマテリアルに設定しています。そちらは以下のように[Albedo]の色のみを変更しています。
これによってTextureの模様がつながるようになります。
●コの字ボタン部のマテリアル
コの字ボタン部のマテリアルは以下のように設定しました。
使用したテクスチャはこちらも前回のボタンで使用したものです
●バックパネルのマテリアル
バックパネルのマテリアルは次のように設定しました。
このマテリアルは透明度を持ったSFっぽいオブジェクトとするために[RendaringMode]を[Fade]に設定しています。
テクスチャには上下にメモリが並んだものを使用しています。
●装飾部のマテリアル
こちらのマテリアルもサイドパネルのアクセントマテリアルと同様にバックパネルのマテリアルのものをベースとして[Albedo]のカラーを変更しています。
こちらではテクスチャの配置にかかわる[Tiling]の値をバックパネルのものと変更し、ずれて目盛りが見えるようにしています。
マテリアルの完成したパネルがこちらになります。
次回は機能を作っていきます。