本日はHoloLensでの実験枠デス。
HoloLensの開発において使用される主要なツールの一つUnityはバージョン2019シリーズでスクリプタブルレンダリングパイプラインが導入されました。
スクリプタブルレンダリングパイプラインとは従来のビルドインレンダリングパイプラインに変わりスクリプタブル(スクリプト可能)の名の通りC#でレンダリングを行うことができるパイプラインです。
レンダリングの調整などカスタマイズができるうえ、従来のレンダリングよりもリッチなレンダリングが可能になっています。
今回はHoloLens 2でURPのプロジェクトを動かしてみます。
〇環境
・Unity2019.4.18f1(LTS)
・Windows10
・HoloLens 2
・MixedRealityToolkit 2.53
〇プロジェクトの作成
①UnityHubを立ち上げます。
②テンプレートから[UnityRenderingPipeline]を選択し、新規のプロジェクトを作成します
プロジェクトが作成できました。
今回は新規で最初からUROのテンプレートプロジェクトを立ち上げましたが、通常のビルドインレンダリングパイプラインの状態からパッケージマネージャーを使用してURPに切り替えることもできます。
〇MRTKの導入 シーンの個性
通常のUnityプロジェクト同様MRTKを導入してHoloLensようにカスタマイズしていきます、
①MRTKをプロジェクトに導入します。
MRTKの導入直後に次のような画面が表示された場合は[Apply]を選択します。
②上部ワールドタブから[MixedRealityToolkit]→[Add to Scene and Configure...]を選択しシーンに[MixedRealityToolkit]オブジェクトと[MixedReaityPlaySpace]オブジェクトを追加します。
③[MixedRealityToolkit]オブジェクトを選択しinspectorウィンドウからProfileを[DefaultHoloLens2Profile]に切り替えます。
④このままではカメラに対してオブジェクトの位置が高すぎます。[]オブジェクトのY座標を適度に下げます。
〇カメラの設定を変更
このままEditorを実行すると何も描画されない問題があります。
これの問題を解消するために[PacageManager]を開き[XR Pulgin Management]をインストールします。
また[Windows MixedReality]もインストールします。
これで解消します。
次に[MixedRealityPlayspace]オブジェクトの子オブジェクトの[MainCamera]オブジェクトを選択し、[Tracked Pose Driver]コンポーネントをアタッチします。
これでカメラにオブジェクトがレンダリングされるようになります。
MRTKで提供されているオブジェクトはビルドインレンダリングパイプライン用のためURPで実行した場合エラーを示す紫色になりますが今回はこのままBuildSettingsでUWPにスイッチプラットフォームしてビルドします。
〇実機で確認
きちんとハイクウォリティな見た目で動くことを確認しましたがキャプチャではかなり粗い画質となってしまっています。
カーソルやハンドレイなどMRTKの機能が使用できなかったことも含めまだ調査が必要です。
フレームレートはデフォルトのシーンで30~40FPSでした。