本日は引き続きOpenXRのMRTKサンプルをチェックしていきます。
先日はOpenXR-Unity-MixedReality-Samplesの概要を見ていきました。
今回はPCへビルドし、リモートアプリとしてHoloLens 2で動かしていきます。
〇環境
・Unity 2021.3.2(LTS)
・OpenXR-Unity-MixedReality-Samples
・Windows 11
・HoloLens 2
〇サンプルのデプロイ
①プロジェクトのUnity上部ワールドメニューからMixed Reality→Quick Startを選択します。
サンプルプロジェクトのクイック設定ウィンドウが開きます。
②Holographic Remoting remote UWP appを選択します。
これによってプロジェクトの設定がUWPプラットフォームでのHoloLens 2へのリモートアプリとして作成されます。
Holographic Remoting remoteは前回紹介したUnityからデプロイすることなく実機確認する使用法のほかに今回のようにPCアプリとして動かしながら有線or無線でHoloLens 2のアプリとして動かすという使い方ができます。
③ProjectSettingsを開き、XR Plug-in Managementを開きInitialize XR on StarUpのチェックを外します。
またHolographic Remoting remote app feature groupのチェックを有効にします。
Initialize XR on StarUpは実行されるアプリがMixedRealityデバイス向けの没入型アプリになるかどうかの設定です。
今回はあくまでリモートでの処理を行うアプリのため外しています。
④BuildSettingsを開きビルドを行います。
ここではクローンした時点ですでに多くの設定が住んでいます。
⑤ビルドしたソリューションファイルを開きRelease, X64,ローカルコンピューター でPC向けにデプロイを行います。
デプロイされるとWindows PCのスタートメニューのアプリ一覧にアプリが並びます。
〇リモートアプリのインストール
HoloLens 2側のリモートアプリのインストールを行います。
①次のリポジトリをCloneします。
②Player→Sampleを開きsamplePlayer.slnを開きます。
こちらのソリューションファイルをHoloLens 2へデプロイします。
以上で準備が完了しました。
PC、HoloLens 2両方のアプリケーションを起動しHoloLens 側に表示されるアドレスをPCの画面に打ち込みます。
正常に接続が完了するとリモートアプリが実行できます。
別のPC環境では動画のようにレンダリングがちらつくことがありました。
このあたりも引き続き調査をしていきます。
PCによる実行のためHoloLens側のリソースを消費せずにアプリの体験が行えます。
しかしながらネットワーク強度などがシビアであるため万能というわけではないというように感じました。