本日はMRTK調査枠です。
先日まで複数にわたりHolographicRemotingに関して調査していきました。
今回は改めて情報をまとめていきます。
〇HolographicRemotingとは?
HolographicRemotingはHoloLensとWindows PCを直接接続し、アプリケーションを動かすことを指します。
用途としては大きく二種類があります。
①Unity上でHolographicRemotingを使用してHoloLensに接続し、デプロイせずにUnityEditor上で実機の動きをシュミレートする。
②PCアプリケーションとしてアプリをビルドし、PCの処理を使用してHoloLens 2側のリソースを使用せずにアプリケーションを動かす。
①の場合は主にデバッグ、②の場合は開発後のアプリとして使用されます。
いずれもPCのリソースを使用するためHoloLens 2単体では表現が難しいグラフィックの向上を行うことができます。
例えばポストプロセッシングにアンチエイリアシングを強めにかけRenderScale(レンダリング解像度)を最大にした状態でもFPS60を維持しながらHoloLens 2で描画を行うことができます。
これはPC側のスペックに大きく依存しますが、逆に言えば、HoloLens2のスペックを大きく上回ることもできるということを指します。
〇Unity内でデバッグのためのHolographicRemotingの使用方法
MRTKにはデフォルトでHolographicRemotingの機能が提供されています。
使用するためにはUnity上部のワールドメニューからMixedRealityToolkit→HolographicRemotingからウィンドウを開き、HoloLensのアプリ側で表示されるIPアドレスを入力することでUnityEditor実行時に接続がされるようになります。
〇PCアプリでPCのリソースを使用しHoloLensのアプリ強化するHolographicRemotingの使用方法
こちらの手法はOpenXRを使用する場合**MixedReality OpenXR Pluginのサンプルにデモシーンが提供されています。
オリジナルアプリで使用したい場合はこのサンプルからMainMenuシーンをUnityPackageとして一度エクスポートして、自身のアプリでシーンとして追加することで可能になります。
〇PCとHoloLensの接続
HolographicRemotingを使用するためには前述のとおりPCとHoloLensデバイスが必要です。
これらを接続する方法として次の2種類があります。
①ネットワークを使用
ネットワークを使用して接続する方法です。
実行しているPCとHoloLens 2が同一のネットワークに接続している場合無線で、HoloLensのIPアドレスを入力することで接続を行うことができます。
②USBケーブルを使用
有線での接続方法です。
設定アプリからWi-Fi機能をオフにしたHoloLens 2とPCをUSBケーブルで接続し、表示されるIPアドレスをPCに入力し実行することで接続を行うことができます。
こちらの手法では有線というデメリットはありますが、ネットワークを使用する方法よりも接続が安定するというメリットがあります。