本日はHoloLensでの表現の実験枠です。
HoloLensを使用すれば現実とデジタル情報がまじりあう世界を創り上げることができます。
SF映画やフィクションの生き物を仮想的にですが、現実世界に再現できるのです。 今回は前回に引き続きFateシリーズから令呪を再現します。
〇前回の記事
〇Fateシリーズ
Fateシリーズは劇場を含むアニメやPC、スマホゲームで人気のタイトルです。
過去の伝説や史実の偉人を魔力によって現代に召喚して闘う独特な世界観が人気です。
筆者は数年前友人が楽しそうにゲームをプレイする姿を見て初めて見て、今ではファンの一人です。
今回はFate作品中に登場する[令呪]と呼ばれる魔力の結晶をHoloLensで再現します。
〇令呪とは?
作品中で令呪を使用すると使役しているサーバントと呼ばれるキャラクターに命令を強制したり、魔力により攻撃を強化することなどができます。
令呪の特徴として手の甲に模様が現れ一度使用するごとに模様の一部が減っていきます。 通常最大3画(3回)使用できます。
コスプレなどでグローブやペイントのほかタトゥーシールなどで手軽に表現できますが、今回HoloLensを用いて実際に使用できる[令呪]を作成します。
〇作ったもの
〇作成
前回の記事ではHoloLens 2の[HandTracking]を用いて令呪が手に現れるようにしました。
今回は音声認識を使用して令呪を使える状態まで作成します。
〇音声認識を使用する
・音声認識の準備
①[MixedRealityToolkit]オブジェクトのInspectorウィンドウから[Input]、[Speech]を開きます。
②[Speech Command]タグから[ + Add a New Speech Command]を選択します。作成された新しいコマンドの[keyword]に[令呪をもって命ずる]と記入します。
これが今回の音声認識のコマンドになります。
・音声認識の実装
①前回作成した[HandAxis]プレファブを開きます。
②[第一の令呪]のQuadを選択し[Speech Input Handler]をアタッチします。[+]アイコンから要素を追加します。
③[keyword]に[MixedRealityToolkit]のコマンドに設定したキーワードと同じものを正確に入力します。
・令呪のアニメーション
次に令呪のアニメーションを作成します。
①Projectウィンドウで[AnimationClip]と[AnimationController]を作成します。
②アニメーションを作成します。 今回は位置とマテリアルが変わるアニメーションを作成しました。
マテリアルのアニメーションは過去の記事を参考にしてください。
③アニメーションを[HandAxis]プレファブの[first Command Seal]にアタッチします。
・音声認識のイベント
[SpeechInputHandler]のイベントに[Animatior]を設定して発火するイベントに[Animator.boolenabled]を設定します。 次にAnimatiorが音声認識後に一回だけ発動するように[Animator]のチェックボックスを外しコンポーネントをディアクティブにします。
以上で「令呪をもって命ずる」という音声を認識するとアニメーションが発動するようになりました。