本日はツールの調査枠です。
SceneUnderstandingに関して調査しています。
〇SceneUnderstandingとは？
SceneUnderstandingはMicrosoftによって提供されているMRTKの拡張ツールで、HoloLensによって取得する空間認識機能を拡張します。
次のGitリポジトリで公開されています。
旧MixedRealityToolkit(HoloToolkit)では[SpatialUnderstanding]と呼ばれる機能が提供されており、MRTKに同梱されていましたが、MRTKv2移行は2.51現在は別の機能として提供されています。
〇Spatial Mapping(SpatialAwareness)との違い
HoloLensの特徴として[SpatialAwareness(空間認識)]機能があります。
[SceneUnderstanging]も[Spatialmapping]もどちらもHoloLensデバイス自体のセンサーにアクセスしてAPI経由で情報を受けとりますが、二つには次のような違いがあります。
・[SpatialMapping]には検知エリアに制限がありますが、[SceneUnderstanding]には制限がありません。無制限で検出を行えます。
・SpatialMappingに比べ[SceneUnderstanding]は壁や床、オブジェクトを解析することができます。
前回まででNabMesh-Simpleシーンの機能の解析を行っています。
〇SceneUnderstandingにMRTKを導入する
SceneUnderstandingのサンプルのプロジェクトにMRTKを導入します。
Microsoft.MixedReality.Toolkit.Unity.Foundation.2.5.1を最初に導入し、Microsoft.MixedReality.Toolkit.Unity.Tools.2.5.1、Microsoft.MixedReality.Toolkit.Unity.Extensions.2.5.1、Microsoft.MixedReality.Toolkit.Unity.Examples.2.5.1の計４種のUnityPackagerを導入します。
途中MRTKのダイアログが表示された場合はApplyを選択します。
MRTKとSceneUnderstandingはそれぞれ独立したツールですが、競合することはありません。
以上でSceneUnderStandingのプロジェクトにMRTKを導入できました。
〇MRTKのシーンの構成
上部ワールドタブから[MixedRealityToolkit]→[Add to scene and Configure...]を選択します。
これでhierarchyウィンドウに[MixedRealityToolkit]オブジェクト、[MixedRealityPlayspace]オブジェクトが追加されます。
実行するとSceneUnderstandingの機能とMRTKのカーソルや手、ダイアログなどが表示されます。
これでMRTKとSceneUnderstandingの二つのツールを同時に使用できるようになりました。
次回はNavMeshの機能を実機で試せるところまで進めます。
