夜風のMixedReality

xRと出会って変わった人生と出会った技術を書き残すためのGeekなHoloRangerの居場所

MixedRealityToolKit v2 Examplesを触ってみる Standerdshader/MaterialGallery その⑥

 前回からMixedRealityToolKit v2のExamplesを触っていますが、今回はその6回目の記事です。

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 前回まで5回で一つ一つ詳しく見ていきましたが、やっと最終列のオブジェクトです。

 どれもanimationが付いていたりで個性的なオブジェクトが多いです。

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VertexExtrusion


MaterialGallery VertexExtrusion

 VertexExtrusionオブジェクトはVertexExtrusion(頂点押し出し)の名前の通りAnimationでShaderのVertex Extrusionの中のVertex Valueの値を変化させています。

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 Animationではなく手動で値を変化させてみました。

 結構調整が難しいですが、頂点というより面が法線方向に展開していくようです。


MaterialGallery VertexExtrusion

 この表現はHoloLensアプリFragmentsなどに見られるばらばらのメッシュがオブジェクトを構成する表現と同じように見えます。


Fragments - HoloLens - May try to get more...

RefractiveGlass

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 これは第4回で見たRimLightTransparentオブジェクトに似ていますが名前から屈折を行っているようです。

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 Inspectorで中身を見てみるとRefrectionsが有効化されており、RefrectionとRefrective Indexのパラメーターがあります。RimLightTransparentオブジェクトと同様Rim Lightが有効になっているようなのでRefractiveGlassオブジェクトの違いを見るために無効化しました。

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 オブジェクト中央に水平にうっすらと線が入っていますがどうやらこれのことのようです。

 Refrective Indexの値を変えてみることによってその変化を確認できます。


MaterialGallery RefrectiveGlass

Refrective Indexの値を変えることで見た目の変化を確認できます。屈折とあるのでもしかして…と思って後ろにオブジェクトをおいてみましたが、実際の水などで見られるような屈折効果は確認できませんでした。

CutoutTransition


MaterialGallery CutoutTransition

 CutoutTransitionオブジェクトはまるで溶けていくようにオブジェクトが消え、現れます。AnimationによってAlpha Cutoffの値が変化しているようです。

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 Alpha Cutoffはいったい何なのかを見ているとどうやらAlbedoに設定したテクスチャのα値をどのくらい反映させるかのようです。

 浸食されていくようにオブジェクトが現れたり消えたりしているのはオブジェクトに設定されたAlbedoのテクスチャが不規則にスプレーがされたようなテクスチャであるためのようです。
NormalMapScale


MaterialGallery NormalMapScale

 NrmalMapScaleオブジェクトもまた不気味な印象を与えるオブジェクトです。AnimationによってNormalMapが浮かび上がって消えてを繰り返しています。

 NormalMapに関しては過去の記事を参考にしてください。

redhologerbera.hatenablog.com

  NormalMapは凹凸などを表現するためのテクスチャですが、その強さを設定することができます。 このオブジェクトではAnimationによってこの値を変化することで表面の見た目の変化を行っています。

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 今回は最後の列の前半を見ていきました。

 次回最終回です。(その後はMRTK StanderdShaderの公式ドキュメントを見て理解をさらに深めた後自分でMaterialGalleryを再現します。)