夜風のMixedReality

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MixedRealityToolKit v2 Examplesを触ってみる PulseShaderExamples その⑤Hand Triangles Shader Pulse

 MixedRealityToolKit(以下MRTK)にはExamplesというデモサンプル集が含まれています。

 Examplesを理解すればMRTKの機能の使い方を学習することやノンコーディングでのアプリ開発が可能になります。

 今回は 前回に引き続きMRTK v2.2.0で実験的にリリースされたPulseShaderExamples 見ていきます。

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 前回はHandMeshMaterialのHand Triangles ShaderのColorを調べました。

redhologerbera.hatenablog.com

 今回は続きから見ていきます。

〇Edges

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 メッシュの淵(アウトライン)の設定です。

・Edge Width

 メッシュのEdge(アウトライン)の大きさです。

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Edges Width 10

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Edges Width 0

・Filter Width

 メッシュのEdge(アウトライン)のぼかしです。 0に近いほどEdgeはシャープになり、最大値の5に近いほどぼやけたEdgeになります。

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Filter Width 5
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Filter Width 0

〇Pulse

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・Pulse Enabled

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 Pulseを有効にする設定です。

 ここのチェックボックスが有効化されている場合Pulseが機能します。

 逆に無効化されている場合Pulseが機能せずオブジェクト全面に色が表示されるため、ColorやTextureなどの調整が行えます。

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Pulse Enabledのチェックボックスを無効化した状態
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Pulse Enabledのチェックボックスが有効な状態

・Pulse

 Pulseを手動で動かすことができます。

 Pulseの動きを細かく見れるだけでなく、Auto Pulseが無効である場合、スクリプトやanimationでパラメータを扱うことにより非周期的なPulseを流すこともできます。

 このパラメータを扱うためにはAuto PulseからAuto Pulseのチェックボックスを外しAuto Pulseを無効化する必要があります。

・Pulse Width

 Pulseの大きさです。

 この値が大きいほどPulseの動きが大きくなります。

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・Pulse Outer Size

 Pulseの外径です。

 最大値が2になっていて、Sphereの場合、1で半径分、2で球全体にPulseが走ります。

・Pulse Load Fuzz

 Pulseの読み込み時のぼかし

 この値が大きいほど滑らかにPulseが読み込まれます。

・Pulse Tail Fuzz

 Pulseの終わりのぼかし

 この値が大きいほど滑らかにPulseが終わっていきます。

・Pulse vary

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 Pulse自体の動きを変化させます。

 値が0の場合Pulseは一様に発生しきれいにメッシュが流れていきますが、1の場合ばらばらにメッシュが流れるようになります。

・Pulse Line Fuzz

 Pulseの読み込み時のLineのぼかしを指定します。

 1の場合Pulseが発生するときすでにMeshが生成されていますが、0の場合点からラインが伸びてMeshを形成しながらPulseが走るようになります。

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Pulse Line Fuzz 0.01 点からLineが伸びてMeshを構成する

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Pulse Line Fuzz 1 最初からMeshが構成されてPulseが走る

・Pulse Noise Frequency

  Pulse Noiseの周波数という意味でどうやらメッシュの塗りつぶしの周波数=速度のようです

 

・Pulse Orign

 どこからPulseが走るかのPulseの波源の座標です。

・Pulse Color Width

 Pulseの塗りつぶしの色の走る大きさです。

 この値が大きいほど広い範囲のMeshが塗りつぶされます。

・Pulse Amplify Leading

 Pulseの読み込みの際の増幅です。

 この値が大きいほど読み込みがはっきりとおこなわれるようです。

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Pulse Amplify Leading 2

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Pulse Amplify Leading 0

〇Auto Pulse

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・Auto Pulse

 周期的に自動でPulseを発生させる機能です。

 このチェックボックスが無効化されている場合、Pulseを発生させるためには上記のPulseのパラメータをスクリプト、もしくはエディタ上で手動で変更する必要があります。

・Period

  Pulseの周期です。

  この値が小さいほど早い周期でPulseが走り、大きいほどゆったりとしたPulseが走ります。

 今回はHand Triangles ShaderのPulseパラメータを見ていきました。

 次回はEdge Timing 、Wrist Fade、 Flip V For Hydorogenなどを見ていきます。