本日はHoloLens 2の実験枠です。
Microsoft HoloLensは外部機材を必要としないスタンドアローンなHMDです。
スタンドアローンのHMDにはVRではOculus Quest、MRではHoloLensのほかにMagic Leap One などがありますが、これらの特徴はHMDさえあればどこでも使用できることです。
前回は電車内でHoloLens 2を使用しました。
結果はHoloLens1stにくらべ格段と使用できることがわかりました。
加減速時など使用が難しいと感じる場面もありますが、ある程度電車内でも使えます。
前回の結果を受けて今回は飛行機内でHoloLens 2を使用してみました。
〇飛行機内のHoloLens
HoloLens 1stから飛行機内でHoloLensを使用して効率的に時間を過ごす人はいました。
上記リンクの記事ではバッテリー発火問題によってノートパソコンを含む機内へのバッテリーの持ち込みの制限がかかっていた際にHoloLensならどうだ!ということでHoloLensを使用したということで問題なく使用できていることが確認できます。
また筆者自身もHoloLens 1stを機内で使用して問題なく使用できました。
HoloLens 1stでは安定して使用することができました。
機内という狭い空間内で大画面で映画を見たりと非常に可能性を感じる使い方です。
〇映像
まずはこの映像がすべてを語っています。
今回のフライトは2時間、比較的気流が乱れており揺れがあるフライトでした。 また新型コロナウィルスの流行の関係で筆者の列は筆者のみとかなり空いたフライトでした。離着陸時は電子機器はオフにするルールがありますので今回の実験はシートベルト着用のサインが消灯した時間に行っています。
結果は残念ならがら[Finding your Space](spaceが見つからないから探しているよ)と電車内と異なりホログラムが流れるよりもHoloLensの機能自体が使用できませんでした。
〇飛行機内のHoloLens 2の最大の問題
飛行機内でHoloLens 2を使用する場合の最大の問題はマッピングをロストすることではありません。
マッピングロストは安定した飛行状態のときは上記のHoloLens 1stの映像同様発生しずらいです。 しかしHoloLens 1st同様ホログラムが安定して配置されていてもHoloLens 2 特有の問題として操作ができないという問題があります。
HoloLens 2では近くのオブジェクトはHandTrackingでユーザーが直接オブジェクトをつかむことで操作し、ある程度距離のあるホログラムは手から出るHandRayを用いてジェスチャーで操作をします。
ここに機内でHoloLens 2を使用する最大の問題があります。
機内では限られたスペースのためそもそもHandTrackingを用いたオブジェクトの操作が基本になります。しかしそもそも狭い機内のスペースで空間に浮かぶオブジェクトを手でつかみ動かすことは非常に困難です。
今回ガラガラのフライトであっても前の座席にホログラムが埋もれてしまうこともあり、操作ができませんでした。
HoloLens 1stの場合視線とAirTapのみである程度操作ができました。オブジェクトを直接つかむ必要もないので狭いスペースでの操作と考えるとHoloLens 1stのほうが飛行機内での使用に適しているといえる結果になりました。
〇まとめ
HoloLens 2を機内で使用する場合マッピングの問題よりもHandTrackingによる操作の操作性に問題がある。
HoloLens 1stの場合手が認識できれば使用できたため快適であった。
今回はHoloLens 2は機内では使用に難があるという結果になってしまいましたが、機内だからこそできるMixedRealityがあると考えます。
デバイスに負担と周囲に迷惑をかけないということが実験の最重要なことなので今後も少しづつデータを集めたいと思います。