本日はHoloLens調査枠です。
本日は昨日のxRMTGで登壇した内容をお伝えします。
xRMTGに関しては先日の記事をご覧ください。
〇スライド
〇MovingPlatformMode(MPM)とは?
[MovingPlatformMode(MPM)]は21年10月のHoloLensのOSアップデートビルド20348.1432で導入されました。
移動環境モードとも呼ばれ、動的環境においてホログラムの安定性を向上させることができます。
〇動的環境とは?
動的環境とは、船、電車、飛行機、車などの空間自体が移動している環境を指します。
基本的に乗り物と考えてよいでしょう。
HoloLensでは[SpatialAwareness(空間認識)] によって周辺の物理環境を認識し、自己位置推定(SLAM)を行っているほかにスマートフォンなどと同様加速度も合わせたハイブリットな形でSLAMを行っています。
このため、動的環境では[SpatialAwareness]では周囲の空間は移動していなくても、加速度が加わるというコンピュータにとって非常に奇妙な状態となり自己位置推定を保つことが困難でした。
今回のMPMではSLAM判定における加速度の信頼性を下げ空間に依存させることである程度の加速度が加わる環境下でも正常に稼働するようになりました。
〇MPMを有効にする。
MPMは現在デバイスポータル経由で有効にすることができます。
〇MPMを有効にして電車内でためす。
今回は筆者の通勤環境である山手線内でMPMをオンにした状態でHoloLensを使用しました。
10分ほどの動画ですが、一度もオブジェクトをロストしていないことがわかります。
〇所感
MPMを有効にすることでより多くの環境や事例でHoloLensを使用できるようになりました。
筆者の体感ですがMPMを有効にすることで電池消耗が若干激しくなったような気がしています。これに関してはベンチマークをとる必要がありそうです。