夜風のMixedReality

xRと出会って変わった人生と出会った技術を書き残すためのGeekなHoloRangerの居場所

BlenderでAzure Kinectのモデルを作る その⑤ ハードポイントの作成

本日はモデリング枠です。

〇前回までのあらすじ

前回まででAzureKinectのシルエットと内部の基盤を作成しました。

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〇AzureKinectとは?

Kinectマイクロソフトのセンサーデバイスです。

元々はWiiリモコンなどと同じようにモーションで操作できるとして、XBox用のアクセサリーとして登場したデバイスでしたが残念ながらゲーム界で軌道に乗ることはできず、ゲーム機としてのKinectは失敗してしまいました。

どのようなことができるかは当時のスターウォーズとコラボ(スターウォーズのゲーム)したcmが非常に魅力的で、イメージしやすいと思います。(ただ、ここまで正確なことはできません。)

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KinectはDepthカメラ(深度カメラ)を搭載しており、立体的な点群として周囲の環境をとらえることができます。

その価格と性能により、ゲーム業界ではなく医療や介護などの業界で研究や実証が行われ、一部の開発者のハートを射抜きました。

Azure Kinectは初代Kinectの正統後継機で、HoloLens 2とともに2019年冬に公開されました。 

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AzureKinectではHoloLens 2同型の深度センサーと複数のマイク群、カラーカメラを組み合わせ、MicrosoftクラウドサービスAzure上のAIサービスと連動させられるデバイスとして先代のKinectより小型高性能化しています。

HoloLensと異なりPCに接続するアクセサリ(センサー)という位置づけなうえ、開発者用でコンシュマーが単体で何かをできるわけではないのですが、値段に対するパフォーマンスがすぐれており、期待のデバイスです。

生みの親はHoloLensと同じ Alex Kipmanで、初代HoloLensはKinectの技術とノウハウが詰め込まれて生まれており、KinectはHoloLensの祖先にもあたります。

今回その形状がモデリングに向いていたこととHoloLens 2(の3Dモデル)と並べたいということでモデリングの題材に選びました。

〇ハードポイント

前回までで外装、内装の大まかな形状が完成しました。

今回はハードポイントを加えます。

①オブジェクトモードで新規のサークルを作成し、AzureKinect下部の下絵に合わせて配置します。

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②AzureKinectの下部には2つの接続穴があります。①で作成したサークルを[編集モード]で[Shift]キー+[D]キーでメッシュを複製し二つ目の穴に配置します。

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③[オブジェクトモード]で[Shift]キーを押しながらサークル、AzureKinectの順にメッシュを選択し、[変種モード]に切り替えます。

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④上部ワールドタブから[メッシュ]→[ナイフ投影]を選択します。

これによってナイフ投影が行われ、AzureKinectにサークルの切れ込みが入ります。

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 ①で作成したサークルは必要なくなったので削除します。

⑤[E]キー→[S]キーの順でメッシュのスケールを小さくし、下絵に合わせて配置します。

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⑥作成したメッシュを[E]キー→[G]キー+[Z]キーで鉛直方向に引き延ばし、穴を作成します。

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下絵ではわかりずらいですが、実機では写真のようになっています。

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〇背部ハードポイントの作成

①背部からのビューに切り替え上部と同様の手順でサークルを作成し、背部ハードポイントの下絵に合わせて配置します。

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②[オブジェクトモード]でサークル→AzureKinectの順にメッシュを選択して[編集モード]へと切り替えます。

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③[ナイフ投影]を行います。

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これでハードポイントの形でAzureKinectのメッシュに切込みが入れられます。

実機ではハードポイントは写真のようになっています。

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④両端のハードポイントのメッシュを[E]キー+[S]キーで押し出します。

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⑤横からのビューに切り替え[G]キー+[Y]キーでAzureKinect内部に移動します。

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これで両端のハードポイントが完成しました。

⑥同様にほかのハードポイントも内部にへこませます。

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⑦シンクケーブルのハードポイントを作成します。

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以上でハードポイントが作成できました。