本日はイベント枠です。
本日2022年1月18日はHoloLens Meetup Val. 29が開催されました。
本記事で使用している画像は実際の登壇の資料を引用させていただいています。
スライドが公開され次第こちらでもリンクで共有します。
〇HoloLens 5周年
Microsoft HoloLens は2017年1月18日に日本でリリースが開始されました。
今回のHoloLens Meetup Val.29は日本にHoloLensが上陸して5周年を記念して開催されました。
昨年の4周年記念から1年が経ちました。
イベントのページはこちらになります。
〇オープニング
オープニングではHoloLensコミュニティで活躍されている2名のHoloRangerがあいさつと司会
東京で活動されているイワケンさん そして 神戸で活躍されている堀尾さんが司会を務めました。
いずれもMicrosoft MVPの受賞者の方です。
〇XRのグランドチャレンジ 清川清さん
眼鏡の歴史から始まりました。江戸時代のHoloLensこと福徳寿五色目鏡というものがありこの時代から眼鏡型デバイス(装置)はあったようです。
HoloLensが登場するまでの類似技術を紹介していただき、とても興味深い内容でした。
清川さんが奈良先端科学技術大学院大学で教鞭をとっておられるようで学術的な内容ながらもとても分かりや水内容でした。
歴史の中で『バーチャルリアリティが拓く生きがいのある社会』というテーマでロードマップが作られました。
http://journal.vrsj.org/18-4/s73-74.pdf
これはそれぞれ社会を生きる人々が技術革新によって個人の尊重や誰もが生きやすくなるようなことを促進することを目的としています。
また2035年くらいの未来を描いたTelelife:The Future of remote livingでのグラウンドチャレンジとして
・人らしさ・人と人の触れ合いの再現
・完全な五感の再現
・完全なセンシング
・AR→VRのシームレスな切り替え
・一人も取り残さないインクルーシブ技術
という点に関しても共有いただきました。
スライドが共有されましたらこちらでもリンクを張らせていただきます。
〇Mixed Realityが障害のある人の働き方を変える!? 田代 洋章さん
バンダイナムコでMicrosoftのDynamics 365 のGuidesを利用した事例に関してシェアいただきました。
まず障害とテクノロジーの関係に関してのスライドから始まりました。
電動車いすの例をとると以前は重度障碍者が使うものという風潮がありましたが超高齢社会でお年寄り含め多くの方が使用するようになりました。
これらテクノロジーが障害を軽減させたりします。これによって一昔前の障害感と現在のそれは変わってきています。
この中で「ICTアクセシビリティアドバイザー認定試験」と呼ばれる試験があることがスライドで紹介されました。
筆者自身初めて知った認定資格のためより詳しくみて、勉強していきたいと感じました。
バンダイナムコでは多くの障碍者を雇用しているそうです。
2012年よりバンダイの玩具試作品サポートや3Dプリンターの造形業務など事業が拡大しましたが、一部の人しかかかわることができませんでした。
これはマニュアルを用意していたものの作業が複雑であったことやなれない機材にしり込みしたこと、危険回避が先行していたこと、人員不足で指導が足りていないという原因がありました。
ここで作業ができるスタッフとできないスタッフを分けるのではなく、全員がチームとしてできるようになるという目標の元MixedRealityを利用したマニュアルを使用することになったようです。
ここではMicrosoft Dynamics 365 Guidesが使用されました。
結果安全な作業に加え間違えが起きにくく作業が行えるようになったそうです。
筆者自身も一番興味がある分野ですのでとても参考になりました。
〇MRTK v3 デベロッパーエクスペリエンス Yoon Parkさん
Yoonさんは筆者がシアトルへ行った際にとてもお世話になったMicrosoftのMRTKチームの方です。
MRTKは2022年現在バージョン2がリリースされていますが、すでに春をめどにバージョン3がリリースされる予定がリリースされています。
まずなぜMRTK v3が登場するかについて開発者からは以下のフィードバックがあったようです。
v3では多くのMRTKのコンポーネントを独立させ、簡単に統合できるサブシステムとして提供されます。
つまりv2の中にv3のコンポーネントも使用することができるようです。
これによって依存関係がなく様々なパッケージと合わせ使いやすいよういなります。
v3の最小要件は以下のようになります。
OpenXRは2021.2以降では唯一のサポートとなっており従来のxRSDKが使用できなくなっていましたがv3は完全にOpenXRに依存するようになるようです。
UI
UIが一新されます。
これらはよりカスタマイズしやすくなっています。
また、UIの新しい取り組みとして曲面配置などが可能になるようです。
今春リリース予定のようなので早く使っていきたいです。
〇5周年ふりかえり!HoloLens 1とHoloLens 2のUI操作と実装の違いを改めて見てみよう 宮浦さん
MRTKv3に引き続きのセッションでは5周年を振り返りUI操作と実装の点で発表がありました。
変わらない操作感
・フォーカス
オブジェクトを操作したり選択するためのUIです。
基本的に遠方のオブジェクトを動かす際には操作の起点となるPointerからレイが伸び、オブジェクトに振れることで操作が行われます。
・アクション
フォーカスされたオブジェクトへの操作です。
現状つまむことや音声、押す、注視などがあります。
HoloLens 1の場合
HoloLens 1では頭を起点として注視して手で決定など捜査をしていました。
HoloLens 2の場合
HoloLens 2の場合操作できるインプットが充実しました。
これらによってオブジェクトへのフォーカスと操作で相性の良しあしがあり、組み合わせが重要になりました。 この相性が悪い例としてEyeTrackingとAirTapが挙げられました。
〇まとめ
この後はLT大会が行われました。筆者も登壇しておりますがこちらは明日の記事として共有します。
HoloLensも5年目を迎え、事例も増え、テレビやメディアで事例などが取り上げられることも増えてきました。
MRTK v3もリリースが控えているので次の一年もまた楽しみです!